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人にも環境にも優しい老舗石けんメーカーを訪ねて

Zentis Osakaでは、上質で快適なホテルステイを提供するため、インテリアやファブリック、アメニティなど、ゲストが触れるものすべてに対してこだわりを持ってセレクトしています。

そのこだわりのひとつが、 多目的ルーム「Room 001」のセルフランドリーで採用している洗濯洗剤。これを作っているのは、大阪の老舗石けんメーカー 木村石鹸です。今回は、ホテルから車で北東に30分ほどの大阪府八尾市にある木村石鹸の工場を訪ね、昔ながらの製法による石けんの製造現場を見せていただきました。

大正13年以来「釜焚き」で石けんを製造

ひと口に石けんと言っても、その種類はさまざまです。一般的には、身体や顔を洗う洗浄剤を思い浮かべる人が多いと思いますが、掃除用や洗濯用、台所用の洗浄剤にも石けんにカテゴライズできるものがあります。
洗浄剤には石けんと合成洗剤があり、合成洗剤は、石油や植物を原料として化学合成された合成界面活性剤で作った洗剤のことです。そして、もう一方の石けんは、天然の油脂・脂肪酸とアルカリを反応させて作られています。

木村石鹸は、工場や銭湯で使う業務用の洗浄洗剤や、掃除用・洗濯用の家庭向け洗浄剤を主に製造している会社で、製造されている洗剤はすべて自社で作る純石けん成分をベースに製造されています。しかも大正13年創業以来、職人の手作業による「釜焚き」製法によって石けん製造を行う、日本国内でも希少な会社です。

職人の長年の勘と経験が頼りに

釜焚き石けんには、粉末商品に使う粉末石けんと液体商品に使う液体石けんの2種類があります。今回は、Zentis OsakaのRoom 001のランドリーで使用している洗濯用液体石けんの基となる、液体石けんの釜焚き工程を見学することに。

木村石鹸の液体石けんは、天然油脂であるヤシ油と苛性(かせい)カリをかく拌しながら加熱し、鹸化反応させることによって作られます。

まずは釜の中に水を溜め、苛性カリを投入した後、食用のヤシ油を加え、焚いていきます。

最初はサラサラだった釜のなかの液体が、鹸化が始まると、もこもこと泡だってきます。温度が上がりすぎないよう釜の温度を調節したり、泡が増えすぎないよう表面に扇風機を当てたり、1人の職人が朝8時半から午後3時半まで、付きっきりで見守っていきます。

鹸化の具合は、気候や気温、湿度など様々な状況によって微妙な変化があるため、職人の五感がフル稼働されます。チョコレートの原料にもなる食用ヤシ油を使っているため、アルカリの強弱は舐めて確認し、調節することもあるそう。

焚き終えるタイミングも職人の目で判断します。火入れを止めて1時間後には泡がなくなり、その後、じっくり1日かけて冷ましていきます。

人・モノ・環境に優しい石けん

石けんは生分解性が高く、環境負担が低いと言われていますが、洗濯石けんの場合、脱脂力が穏やかなので、衣類がごわつかず、ふんわり仕上がるのも魅力。さらに、繊維への洗剤の残留がほとんどなく、赤ちゃんや肌が弱い方にも安心して使えます。

木村石鹸では、2015年から、純石けんと天然素材で作るボディケア・ハウスケアシリーズ「SOMALI(ソマリ)」を展開。Room 001のランドリーの洗濯乾燥機は洗剤の自動投入機能が付いているため、SOMALIの洗濯用液体石けんと衣類のリンス剤を自動投入でも溶けやすいようにさらに手を加えた、Zentis Osakaオリジナル洗剤になっています。

ご宿泊の際には、ふっくら柔らかい洗い上がりをぜひ、体感してみてください。

記事の内容は掲載日 (2021年10月) の時点の情報です。

INFORMATION

木村石鹸工業株式会社

大阪府八尾市北亀井町2-1-30
☎072-994-7333
https://www.kimurasoap.co.jp/
* 一般の工場見学は行なっておりませんが、イベントなどでオープンファクトリーを開催することがあります。

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